まず、介護が楽しいわけがない。いくら言葉を尽くしても、その魅力は伝わらない。加えて、自分の親ではなく、他人の汚い下半身を預かるわけです。精神的にも肉体的にも限界まで戦い、言いたい放題、家族や関係者に頭を下げ、書類や監査に追われるオジサン、オバサンが増えている。ここに来なさい、楽しい職場ですよ」とはなかなか言えない。介護士を目指す学生には、「気が乗らないならやるな」と言います。
もっと言えば、この子たちがすぐにその魅力を理解できるわけがないと思うんです。そんなものを期待して来られたら、迷惑な話です。学生から話を聞かれることもありますが、いつもそう言っています。そもそも自分の希望を求めて来るのが間違いであり、その希望を与えるべきは自分であることに気づかないバカが多いのだ。