不動産の瑕疵には３種類ある
不動産の瑕疵には、心理的な問題以外にも「物理的瑕疵」「法律的瑕疵」「環境的瑕疵」という３つの種類が存在します。
物理的瑕疵(契約不適合)
物理的瑕疵とは、土地や建物に見られる欠陥や損傷のことを指します。
例えば、建物では雨漏りやシロアリ被害、木材の腐食、水道管や排水管の損傷、壁のひび割れ、建物の傾きなどが物理的瑕疵に該当します。
土地では産業廃棄物の埋まっている場合や土壌汚染、地盤の問題なども物理的瑕疵となります。
物理的瑕疵は目視で容易に見つけることができる場合もあり、リフォームや建て替えなどの対処方法も存在します。
そのため、他の種類の瑕疵に比べて比較的対処しやすいと言えます。
法律的瑕疵
法的瑕疵は、土地や建物の使用に制限があることを指します。
具体的には、建築基準法や都市計画法、消防法などの法律や規制から影響を受けているため、建築された時点での基準を満たしていない中古物件によく見られます。
典型的な法的瑕疵の例としては、「再建築不可物件」があります。
これは、建物を取り壊すと新たな建物を再建築することができないという制約があるものです。
その他にも、建築物の使用目的が制限されている「特定用途指定物件」や、土地利用計画が変更されたことによって使い道が限定されている「地域の特性物件」なども法的瑕疵とされます。
参考ページ：心理的瑕疵物件｜どんな種類のものが心理的瑕疵になるの？解説！
環境的瑕疵
環境的瑕疵とは、土地や周辺環境において問題があることを指します。
例えば、周囲に騒音源や汚染物質が多く存在する場合や、交通の便が悪く不便な立地条件である場合などが環境的瑕疵となります。
このような瑕疵は目に見えないため、買主が調査を行う必要があります。
環境的瑕疵の解決方法は、購入前の情報収集や専門家の意見を参考にすることが重要です。
以上のように、不動産の瑕疵は心理的なものだけでなく、物理的な欠陥や法的制約、環境的問題など様々な要素が関わることが分かります。
不動産を購入する際には、これらの瑕疵を注意深く把握し、トラブルを未然に防ぐことが大切です。
環境的瑕疵とは、周囲の環境に問題がある物件のことです。
環境的瑕疵とは、不動産自体には特に問題はないが、周囲の環境に何かしらの問題が存在する状態を指します。
例えば、近隣には騒音や異臭、振動、日照不良などが起こる可能性があります。
これらの要素がある場合、その不動産は「環境的瑕疵」を持っていると見なされることがあります。
さらに、火葬場や下水処理場、墓地、刑務所といった、一部の人にとって不快な施設が周囲に存在する場合も、その不動産には環境的瑕疵があると判断されることがあります。
これらの施設は、周囲の風景や環境に影響を及ぼす可能性があるため、不動産の価値や快適さに影響を与えることが考えられます。
このような環境的瑕疵を持つ物件を購入する場合、将来的に建て替えることができない可能性があることを覚えておく必要があります。
環境的瑕疵があるため、周囲の環境を改善するための工事や建築は制限される場合があります。
そのため、購入を検討する際には、将来的な利用や設計変更の可能性を考慮する必要があります。
環境的瑕疵がある物件は、住んだりビジネスに利用したりする際に不便やストレスを感じる可能性が高くなります。
そのため、購入を検討する際には、周囲の環境や将来の利用計画を十分に考えることが重要です。
不動産に関する専門家のアドバイスや環境調査結果を参考にすることで、より良い判断ができるでしょう。
